JR東海の近郊型電車「311系」が、2025年6月末をもって引退することが発表されました。
311系の概要

311系は、国鉄からJR東海への移行後、初めて開発された近郊型電車で、1989年にデビューしました。 それまでの113系や115系を置き換える形で導入され、当時としては画期的な転換クロスシートやステンレス車体を採用し、快適性と耐久性を兼ね備えた設計となっていました。 また、同社の在来線通勤車両として初めて最高速度120km/hを実現し、名古屋地区の快速列車のスピードアップに貢献しました。
315系への置き換え進む
JR東海では現在、新型車両315系の導入が進められており、311系は順次置き換えられてきました。 1989年の登場以来、36年間にわたり名古屋地区の東海道本線を中心に活躍してきた同形式ですが、ついに311系2025年6月末をもって定期運用から引退することが発表されました。
引退記念企画を実施
特別装飾の実施
JR東海では、311系の引退を記念して「ありがとう311系」企画を実施します。 2025年5月30日から、G1編成とG11編成の2編成に大垣運輸区の社員がデザインした特別なヘッドマークが掲出され、登場当時に車体のオレンジ色の帯にあしらわれていたJRマークが復刻されます。 さらに、車内にも中吊りポスターなどの装飾が施されます。
廃車回送ツアーの開催
定期運行終了後の2025年7月12日には、311系の廃車回送に合わせた特別なツアーが開催されます。 このツアーでは、名古屋駅から大垣車両区を経由して廃車置き場(おそらく西浜松と思われます。)までの廃車回送列車に乗車することができ、途中駅でのイベントも予定されています。
ツアーは、「クラブツーリズム鉄道部」のツアーとして販売されます。
まとめ
JR東海の近郊型電車として長年にわたり活躍してきた311系。315系の導入によって徐々に廃車が進んできましたが、ついに引退を迎えることになりました。私自身も数年前まで静岡県に住んでおり、浜松駅でよく見かけた車両だけに、その引退がいまひとつ実感できない気もしますが、最後まで安全に走りきってくれることを心から願っています。
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